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プルルルルル…ガチャ
「はい。天国委員所です」
相手「お宅のお陰で地球に雨が3日も降らなかったぞ!今は天気予報ハズレということにしているが、うちの会社もクレームが何件もきている。どうにかしてくれ!」
「申し訳ございません。」
他の電話も同じよう。
―捜査官室
「リアナ、どうするの?地球は昨日雨が降る予定だったのに、機械が30台も壊れていて降らせられなかったわ。それに、今日の16時までに××さんと△△さんの家の植物を1mmと0.1mm伸ばさなきゃならないわ!それに…」
ルナがうるさくてリアは廊下に出て、小走りで走り始めた。それでもルナは追ってくる。
「地上隊員も足りないわ。10人くらい…」
「はあ、増やせばいいじゃない。」
「どうやって?」
「天国隊員から取るのよ。頭使って!」
「それはそれで困ります」
と、ルナはため息をついた。
「あら、どうして?」
「天国隊員から取ったら、次は留守も足りなくなるし、それになにより天国隊員が少なくなるでしょ?リアナが頭を使うのよっ!」
「うーん」
リアはその言葉に気を悪くして、イライラした。
「んじゃあ、前に決めた天国に入れる人間の候補者を使えばいいわ。」
すると、ルナはカッと怒鳴った
「何寝ぼけたことを言っているの?いい加減な事をさっきから言わないで!怒るわよ!」
リアがうるさそうに耳を塞いだ
「もう怒ってるじゃない!貴方が寝ぼけてるんでしょ?一体何を考えているの?」
「何って…。人間が突然、地上隊員になれる訳ないじゃない。」
「はあ。ほんっと私の周りで働いてる人はアホかバカばっかりね!」
「はあ?」
リアが咳払いをし、
「いい?候補者の人間を、天国隊員に送る。」
「うんうん」
「そして、天国隊員を地上隊員に送る!こうすればいいでしょ。んだって、天国隊員の中でも優秀な人やベテランな人を地上隊員に送り込めばそれはそれで済むわけだし、候補者も結構機械いじりな人が多いから、ちゃんと役目を果たせるでしょ。」
「お、おぉ~」
ルナは拍手をした。
「おぉ~じゃないわよ!早く天国隊員と地上隊員の所へ行くわよ!!」
「いえっさー」
リアとルナは小走りで天国委員所を出た。
建物の真ん前のロータリーで車っぽい雲の自動車が何台か止まっている。
その何台かの車の1台の自動車へリアが向かい、中で寝てる運転手が気づくように車のドアをドンドンと叩いた。
「はぁ~い」
運転手は眠そうにあくびをしながら返事をした。
「天国隊員訓練所本部まで行ける?」
運転手はリアの顔を見るなり、びっくりしながら
「誰かと思えばリリアン捜査官。了解です。足元気をつけて下さい」と話した。
リアは言われた通り足元に気をつけて車に乗り込んだ。ルナは寝ぼけてて、足がつまづいた。
地上隊員と天国隊員って?ってなった方にご説明しましょう!
地上隊員とは、天国隊員に雇われている、地球上にいる人間の人達の事です。
地球上でやることはたっくさんあります。
ベテランの地上隊員の方達は、お婆さんになったり、動物になったりと色んな物に化けて、良い行いをしている人に幸運をもたらしています。良い行いをしているリストは、天国にいる天国人間観察室という団体が作ってくれます。そのリストに載っている人の好みや興味のある事をリストアップして、喜びそうな幸運をもたらしているのです。
新人の場合は、何かに変装する技術はまだない為、普通の人間として暮らす頻度が7割なのです。後の3割は最近の世の中の情報を天国に提供したり、地上隊員としてレベルアップする為に、訓練などをしています。
ベテランになって、変装ができるようになると、天国にある、天国隊員になれるのです!
その天国隊員はどういう仕事をしているかというと、天国にも国があります。みんな共通の言語で話してますが、とてもとても広いひとつの国があります。そこは犯罪が1回も起きた事がありません。争いも起きません。それもこれもリリアン捜査官のお陰ですが。
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