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「先生に良い所見せたいんじゃないの? 優等生ちゃんだから、ね?」
「うん、そうだね」
「いいなー、どっちか私と変わってよ」
「そこ! 関係ない話しないの」
「先生、橋野さんがふざけるんで注意していただけです」
「そうなの? 橋野さん真面目にやってちょうだい」
「・・・すいませんでした」
先生がいなくなるとクスクスと笑いながらこちらを見ている。私は先生の指示に従ってやっていたのになぜこんな嫌がらせをされなければいけないのだろうか。
しばらく考えているが分からない。練習をしたくても3人で話をしていてできない。
「そこ、いつまで話をしているの? さっきから全然練習していないじゃない」
「橋野さんがやりたくないって我儘言って練習できないんです」
そう言ってこちらを見る目は楽しそうだった。
あぁ、そうだ。思い出した。
「先生、体調が悪いので保健室に行ってきてもいいですか?」
「ええ、いいわよ」
また後ろでクスクスと気分の悪い笑い方をしているのが聞こえる。
保健室に入り熱などを測るが異常はない。
つい最近まで体調不良で休んでいた事を理由にして早退させてもらった。
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