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「え!」
「だってもう必要ないからね」
と、ニコッとされて僕の頭の中にある閃きがパッと浮かぶ。
そんなこと、あるわけないと思うけど……。
「まさか先輩、最初に惚れ薬飲ませた相手って、うちの姉ですか」
「うん。二回も飲ませたのにね、何の変化もなくてがっかりして、あの薬を君達にあげたんだ。まさか効き目があるとは思わずに」
「両思いだったんですかー……」
「うん、行き着く先は結婚だよね。今から計画を練っておかないと」
と、答えた先輩に(け、結婚?!)と驚いて、僕はあんぐり口を開けてしまう。
あのゴリラな姉のどこに、この眉目秀麗超絶秀才な先輩を、ここまで執着させる魅力があるんだろうか。
全然わからない!
頭を振って心の動揺を振り払った僕は、気になっていたことを聞くことにした。
「日吉と斉藤のことは……」
と、聞くと、先輩は申し訳なさそうに頭をかく。
「二人にはかわいそうなことをしちゃったからこの間、女子を紹介したんだ。二人とも、うまくいってるみたいだよ」
ホッとしたよぉと、先輩。
僕は思わず、「はぁぁ」とため息をついた。
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