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当日
私達夫婦はペナン島に行く前日の夜実家に行って二人の子供を両親に預けました。
そして準備をしてペナンに行く支度をしました。
当日は朝早いので起きたらすぐ羽田空港に向かいました。
ペナンの旅行は全部ツアーということはなく現地まで時間が決まっている飛行機に乗って現地のバスターミナルのところで集合してそこから添乗員さん通訳さんと合流する事になっていました。
私達夫婦は羽田空港から九時間かけてペナンまで九時間かかります。
私達夫婦は搭乗の手続きを自分達で済ませ、飛行機から降りた後バスターミナルの出口に行きました。
そこには大きくて立派なバスが何台も停まっていたことを今でも思い出します。
私達夫婦は旅行会社からもらったパンフレットに書いてあった集合場所で待っていました。
「どのバスだろう?まだ案内の人が来てないのかな?」当時主人とそんな話をしていた事を思い出します。
暫くすると何台も立派な大型バスが停まっていましたが私達が乗るバスはそんな立派なものじゃありませんでした。
その時、私達夫婦が見たのは右の方から来る
小さいバスでした。
しかもちょっとぼろぼろに見えました。
私達夫婦は「まさか?あの小さいぼろぼろのマイクロバスじゃないよね?」
私が夫に言うと「まさか〜大手の旅行会社で頼んだんだし」「そ、そうだよね〜」と話しているとそのバスは私の目の前で止まりました。
「遅くなってすみません私が添乗員のワン「仮名」です。私が通訳のミオ「仮名」です。よろしくお願いします。
二人の電話番号を渡しますので何かありましたらここに電話を掛けてください。
皆さんお揃いですか?では一応名前で確認いたします。その集合場所には私達夫婦の他に六人のツアーに申し込んだ人がいました。
大学卒業旅行で来たと言う若い男の人三人
一人旅で来たと言う男の人一人
定年退職したばかりだと言っていた老夫婦でした。
ツアーに申し込んだ私達夫婦を含む八人はバスに乗り込みました。
一番初めに向かう場所はお寺でした。
その間、そのバスは揺れてなんとなくこのぼろいバス大丈夫だろうか?と私達夫婦と他の六人は口では何も言いませんでしたがバスの中で座りながら周りをジロジロ見て不安な顔をしていました。
バスはどんどん進んで行き大きなお寺に無事到着しました。お寺に着くと添乗員さんに言われた時間まで自由行動でした。
添乗員はお寺に入る前に私達に言いました。「現地の人が勝手に写真を撮って高い値段で写真を売りつけてきてしつこいから絶対に買わないように、ここの現地の人は日本人は人がいいと思っているらしく日本人にだけしつこく売りつけて来るので無視して逃げてください」と言いました。
私達夫婦はお寺の中を自由に見学した後添乗員さんが言った通り現地の人が急にカメラを向けてきて写真を撮りはじめました。
そして私達夫婦に「今、写真撮ったから写真買って。綺麗に撮れてるよ」そう日本語で話し私達夫婦のそばに来ました。
もちろん私達は「ノーサンキュー」と言いましたがその人達は買って買ってととてもしつこいので私と夫はお寺の出口まで逃げました。
すると写真を売っていた現地の人は諦めた様子でしたが後ろを振り向くと同じツアーの大学生の男性三人が写真を買っていました。
たった数枚の写真でしたが一枚五千円から一万円で売り付けて来るとは思いませでした。
その後、私達はバスの中でお弁当を配られそのお弁当を食べながらバスで移動しました。
次は旅行会社の私達の担当の人が言っていた
スーパー通りでした。
確かスーパーが立ち並んでいる場所だから
そこにバスが停まってくれるからそこで部屋の中で食べるお菓子などを買うんだったなー。と私達は旅行会社からもらった日程表を見ていました。
バスの中でお弁当を食べているとコンビニが見えてきました。そして添乗員さんはバスの中で言いました。「ホテル周辺にはスーパーも何もないのでこのコンビニで必要なものを買ってください。自動販売機もないのでここで買い物をお願いします」添乗員さんが言うと同じツアーの人が添乗員さんに言ったのです。
「ここコンビニですが〜スーパーはないんですか?」
添乗員さんは言いました「前はねー。ここにスーパーが何軒も建っていてスーパーストリートって呼ばれてたけど、道を広くする工事に伴って今ではコンビニが二軒しかありません。
ここと少し先のコンビニがもう一軒しかありません。ここで買い物したらもう一軒コンビニに寄ります。自動販売機がないので飲み物はここで買った方がお得です」バスの中での添乗員さんの言葉にツアーの人達は「えっ?旅行会社の人が言ってたのと違う?」口々にみんな話していました。
添乗員さんは「またですか?旅行会社には連絡して直してほしいと言ったんですがねー。私も困っているんですよ。観光のお客様に話と違うと言われて」そう話してくれました。
でも同じバスツアーの人達は「このくらいなら仕方ないコンビニがあったんだし」
そう思って納得していました。
ところがこのツアーの本当に納得できないところはまだ、これからだったのです。
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