無人島

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無人島

 次の日私達はホテルのロビーに添乗員さんと通訳さんと無人島ツアーに私達夫婦と同じように申し込んだ同じペナン島ツアーの人達と一緒にいました。  「じゃあこれから船のところまでホテルのバスで行きましょう」添乗員のワン(仮名)さんは私達に言いました。   無人島ツアーの船のところまでホテルのバスで五分くらいのところだったと記憶しています  「さあ着きましたよ」添乗員のワン(仮名)さんにそう言われて私達はホテルのバスから降りて無人島ツアーの為の大きな船の前まで少し歩いて行きました。  そこに着くと添乗員さんの(仮名ワン)さんと通訳の(仮名ミオ)さんは言いました。  「ここからは現地の無人島案内人二人と船の操縦士さんにお任せします。この方三人は日本語ペラペラで無人島ツアーを現地でやっている十年のベテランですので安心してお任せしています。  私達は無人島からここに帰る頃またここで待っています。 お弁当も果物もこの大型船に積んでありますので向こうで大きなシートを三人がひいてくれますのでそこで好きな時に食べて好きな時に海で泳いで十六時ごろまで思い想いにお過ごしください。  それじゃあ無人島ツアーを楽しんで来てください。それじゃあ後はタクさんペンさんパアさん宜しくお願いします」そう言うとワンさんとミオ さんは立ち去ってしまいました。  三人の現地のツアーの人達は船に乗る時三人とも日本語ペラペラで「タクです宜しくお願いします」「ペンです宜しくお願いします」「パァです宜しくお願いします」三人は私達に挨拶をしました。そして一枚のチラシのような無人島について書いてある紙を渡しました。  その紙にも下の方に「ちょっとした冒険あり」と書いてありました。  同じツアーの参加者の大学生の三人は「済みませんちょっとした冒険ってなんですか?」そう無人島ツアーの案内人の三人に聞きました。三人は少し笑顔で言いました「それはお楽しみです。日本のドッキリ?みたいなものですね。ちょっとしたサプライズです。日本人の観光客はこの企画だと驚くけど皆んな最後には笑顔になるね。日本人お笑い好きだからね。大丈夫私達が乗る船の横には小さな小船を運転してる人がいます。何かあった場合は救助しますので」そう言いました。  私達は「救助?そんなにサプライズって危険を伴うの?」と少し不安でしたが大きな船に乗る時「乗る時段差がありますからね。気をつけてください」そう言って荷物を持ってくれたり手を貸してくれました。   三人は「日本のお笑い面白いよねー。よく見てるんだよー。ドッキリとか好きなんだよねー。  皆さんお腹すいた?たくさん弁当とか積んであるからね。まず飲み物だけ配るね。無人島まで時間があるから船の中でこれ飲んで。日本人はだいたいコーラとピーチとオレンジジュース好きだよね?どれでも好きなの取って飲んで」と優しく飲み物を配ってくれました。  私達の乗った船はツアー客が六人と二人の案内人と船を操縦する人一人だけなのにかなり大きな船でした。  三人は「今日はお客様いなくて困っていたので無人島ツアーお申し込みありがとうございました。思い出に残るツアーになればと私達は全力を尽くします」 そう言って三人は日本のお笑いの話し特にドッキリのお話を夢中で話してくれました。  しばらくするとまだずっと先ですが小さく無人島が見えて来ました。  その時から三人の日本人の事をちょっと勘違いしたサプライズドッキリが幕を開け始めたのです。  そう、まだ小さく見える無人島を前に大型無人島ツアーの船がエンジンを切ったその時からありえない冒険が始まったのです。  たぶん今なら苦情が来てもおかしくない冒険だったと私達夫婦は思っています。
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