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~プロローグ~
――どこの世界にも、善と悪は存在する。
誰がこんなクソみたいな設定を作ったかは分からないが、最初から最後まで、その摂理は存在し続ける。
もちろん、今僕が通っている学校にも、善と悪は存在している。
勉強やスポーツが出来て、学校に貢献しているのが善で、僕みたいな何も出来ない、どうしようもないぼんくらが悪だ。
全く、一体どこの誰が考えたのだろうか? こんな役にも立たないクソシステム。
多分、もし善と悪の存在がなくなったとしたら、戦争や争いは真っ先になくなるだろう。
人々が平等かつ幸せな生活を送れること間違いなしだ! これだけは絶対に保証する!!
でも、今言ったことは確実に百パーセント実現しないだろう。なぜなら、それが僕たち、人間だからだ。
過去から何も学ばない、自分の欲望のためなら何でもする。嘘つきな下等生物…それは言い過ぎか。
まあもし、今のが一つも当てはまらなかった人、ビンゴだ。
君は多分、とてもいい善人なのだろうな。でも、世の中にはそれとは真逆な、今のが全部当てはまっているクソみたいな人間がいる。
これを聞いている人の中に、そんな人間がいないことを、どうか祈るよ。
でもまあ、僕もそんなクソみたいな人間の一人なんだけどね。
さあ、ここまで聞いてもらったけど、これから始まるのはそんな善と悪が交差する物語。
なんの変哲もない、ダメダメな僕と、なぜか僕を支配しようとする学校一トップの美女…いや、ただの変態女かもしれないが、今はそういうこにしておこう。
では、是非ともご覧あれ。
僕と彼女のとんでもおかしい悲劇的で感動的なストーリーをね。
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