ひと粒のいちご、半分こ

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「...............なんで、俺に構うの?」 落ち着いた様子で尋ねてくる早城くん。 「っ、な、なんでって..................、 しっ、心配だし、ほっとけないからです‼︎」 背の高い、早城くんに、 ズイっと顔を近づけながら言うと。 「ふっ。あんた、変わってんね。 俺に構うヤツって、『付き合いたい』とか、 見え透いた魂胆あるヤツばっかだから、意外」 そう言ってクスクスと笑う早城くん。 笑顔、初めて見た.........気がするっ。 ...............って、私、なにドキドキしてるの!? 意識しちゃって、バッと視線を逸らすと。 「〝芽吹〟いちご、1つだけどどーすんの?」 そう尋ねて来る早城く......ってよ、呼び捨て!? 「ぁ、あの、いま、呼び捨て.........っ、 いちごは、畑にひとつだけあったの......でっ、」 動揺してしまって、 カタコトになってしまう私。
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