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夏の終わり
「飛び込み台の少女」~ プールサイドの光景
◆夏の終わり
「夏の終わり」・・それは「人生の終わり」という言葉に置き換えられる気がする。
人生の中で最も輝いていた季節が終わる。それは人によっては人生の終わりの時なのかもしれない。
私にとっての夏は、現在のような暑いとしか思わなくなった季節ではない。
更に、子供の頃の虫捕りや山登りでもなく、海辺の語らいでもない。ましてや友人たちとフォークダンスをして過ごすキャンプファイヤーでもない。
そんな華やいだものは若い頃の私には一切なかった。
私が憶えている夏は・・15歳の夏だ。
その夏、中学のプールで見た眩いばかりの光景を私は忘れない。
そして、永遠に思えた夏の中には必ず一人の少女がいた。
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