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「次はリズミカルに! アッハッハッハッハー!」
「アッハッハッハッハー!」
笑い声が響くと、木が揺れる。
そのことに気付き、芽衣子は目の前が真っ暗になった。
夏休み少し前に一樹が話していたこと。
宗教、洗脳、木との会話。
「アーッハッハッハッ!」
「アハハアハハアハハハハハ!」
青空へとこだまする町民の笑い声。
それに呼応するかのように揺れる木々。
気持ちが悪い。
どうして楽しくもないのに笑うのか。
顔は無表情のまま、大口を開け、歯を見せて、アッハッハアッハッハと笑う大人たちに芽衣子は恐怖を感じ、気がつけば公園を飛び出していた。
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