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Prologue
私、菰野原 輝菜は、とにかくゲームが好きな女の子だった。そう、「だった」のだ。
あの日私は、眠気、空腹、喉の渇きをいつにもまして我慢してゲームをしていた。大好きなRPG、「ウ゛ァーミリオン」のダウンロードコンテンツを、配信同時にプレイしたかったからだ。
「ダウンロードは……よし、更新完了されてる」
ワクワクとしながらスタートボタンを押す。その時、体がぐらりと傾いた。同時にお腹も鳴り出す。急に喉が渇いてきた。
「あれ……どうした?私の体」
何かおかしなことをしたかな?と思い返してみる。そういえば…と回らぬ頭で思い出すことがあった。
「あなたはゲームに夢中になりすぎて、食事、睡眠、それどころか生活全般もサボります。現に、あなたの体は栄養失調です。しっかりと栄養をとってください」
お医者さんにこんなことを言われた気がする。
栄養……栄養…………前にしっかりご飯食べたの、いつだっけ?
答えを思い出す前に、私の視界は闇に包まれた。
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