間違えるにも注意が必要

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間違えるにも注意が必要

 右も左も分かってる。  左も右も分かってる。  分かってる。  曲がる場所を間違えただけで『方向音痴』と言われ……言われ続け……今に至るわけである。    道を間違えてしまったら、もとの道に戻るためには同じ回数まがって戻ればよいのでは? と思い引き返すのだが、一度通った知らない道をいくら引き返しても、知らない道は知らないままなのだ。  ここだったかな、ここだよね?  これが命取り。  進んできた道とは逆の景色になるのだから、またそこで始まるチャレンジを制さなければ、戻ることなんて不可能なのだ。  私の移動手段は車なので、走り疲れることなくいつまでも間違ったまま走れる。  それはそれで困ったものだが私の救世主に出会うまでは走るぞ!  そうやって探すものは青看板。おおまかな地名と方向がわかりさえすればこっちのもの。  わかりにくい看板だってなんのその。  ところがいくら走っても『看板』も『信号』もでてこない場合がある。  そういうときは、奥義『ただひたすらまっすぐに』を発動させるのだ。  引き返すのに楽だからね。  ただし、右or左のT字路にブチ当たった時は危険がいっぱい。注意して間違えよう。  一時停止のトラップが近くにあるはず。  注意して回避しよう。
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