その時〝恋〟と、運命共同体

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私も、──────死ぬんだ。 そう、諦めかけていたとき............... 「おいっ、あんたっ、」 〝誰か〟が私に手を差し伸べてくれて。 無我夢中で、その人の手を握った。 「ぁ、ありがとうございますっ、」 サラッとお礼を言って手を離そうとしたのに。 「こんなとこいたら、 俺らまで死んじまう!逃げるぞ!」 〝俺〟って言ってることから、 男の子だと分かるその人に促されるまま。 私は、その男の子と〝逃げた〟 森の中を、走って、走って。 なんで、〝逃げた〟のか?なんて。 全く分からないけど、 ──────2人なら大丈夫な気がした。 見ず知らずの男の子なのに。 握って走ってくれた〝手〟は、 凄く優しくて、温かくて、心地いい温度。
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