その時〝恋〟と、運命共同体

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*** 「はぁっ、ここまで来たら大丈夫、かな」 2人で手を握りながら、 走って着いた場所は、砂浜が広がる海。 今だに──────手は繋がれたままだけど。 「ぁの、ありがとうございます、本当に、」 男の子の方を向いて、お礼を言う私。 「ん。いや、なんかやべーと思って。 あんだけ逃げてたら、他の奴らは.........、」 男の子は、 あえて言葉を濁してはくれたけど。 言葉の続きは、 〝食べられた〟だってこと、想像できる。 ──────たぶん、お母さんも。 男の子に助けて貰わなかったら。 きっと..................... 「私だって、死んで、ましたよね、」 男の子にそう呟くと。 「かもなーーっ。流石に、 俺でもパニくる全員連れてくのは無理だったし」 落ち着いた口調でそう言う男の子。
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