変身

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変身

少女はその瞬間、身体的な圧迫と微熱、そして、精神的な高揚と解放を感じ始めていた…  両腕、胸、臀部、両脚、体全体が心地よく締め付けられ、ずしりとした重量感を感じる。  心の内にある熱き正義への思いが、血流に溶け込み猛スピードで全身を巡り出す。  全身の皮膚は、ヒリヒリとした日焼けのような痛みが走り出している。  全身が火照る、熱い、重い。  瞼も開けられないほどに…  なのに何故だろうか、体は心地よく軽ささえ感じる。  パワーが漲っている。  情熱が溢れ出している。  今なら何でもできそう、そんな感情さえ芽生え始めている。  やがて少女は、一時の身体的な圧迫が過ぎると、かつて味わったことのない満ち足りた高揚に、この上ない優越と幸福を感じ出した。  瞼を開いた。この言い表せない感情を表現出来ることを期待して。  しかし。  両目を開いた少女を待ち受けていたものは、思いもしない変わり果てた己の姿であった。  驚嘆が体の芯から頭の先へと突き抜ける。 「ギャ~ァァァ!!」  自室の天井が震える。  気が付けば、お気に入りのTシャツは上腕二頭筋と三角筋により引き裂かれ、スカートのホックは広背筋と腹筋に敗北し、外れ、大腿四頭筋に引っ掛かり辛うじて床に落ちることを免れている。  そして、乙女の要のパンティーは可哀相な位に伸びきって、皴一つなくパチンパッチンに張り付いている。  なんと言う事か、少女の身体はあっと言う間に浅黒い筋肉の固まりへと変身していたのである。
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