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始まる! 恋のバトル
「え〜、じゃあグループごとに分かれて清掃して下さい。くれぐれも! 海に入って遊んだりしないように〜」
「はーい」
地域交流の一環でボランティアの方々と一緒に、地元の高校の生徒会、部活動の生徒数十名が集められ、砂浜の清掃に当たっていた。
「桃田〜! あっち行こうぜ〜」
俺は猿渡に呼ばれて、ゴミ袋を手に砂に足を取られながら駆け寄った。
「犬飼と雉岡は?」
「あぁ、トング貰いに行った」
ボランティアのおじいさんからトングを2つ貰った二人が、それを高々と掲げながらこちらへ走ってくる。
「うわ〜、あいつらアホっぽい」
俺と猿渡はケラケラと笑った。
俺達の部活はそれぞれ違うけど、同じクラスのイツメンだ。
話の流れで始まった「男気じゃんけん」で俺が勝ち、こいつらにジュースを奢ったのが、仲良くなったきっかけだった。
ペットボトルや古い漁網、どこかの国の漂着ゴミ。
目立つゴミを次々と拾った。海開きをした後にはきっとまた増えるんだろうな。
俺達はゴミを拾い集めながら、実のない会話を楽しんでいた。
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