始まる! 恋のバトル

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「そっか〜、桃田マジで岡山さん好きなのか~」 笑いを含めて雉岡が言う。 改めて言われると気まずいからやめて欲しい…。 「桃田、今チャンスじゃない? 行って来いよ」 グループから少し離れた岡山さんを見て、急かすように犬飼が言った。 「なんでだよ! いいよ!」 俺は彼女を見ないように背を向けたが、猿渡に肩を掴まれ戻される。 不自然に岡山さんへ近づけようとする様子を、彼女はキョトンと見ていた。 三人はある程度近づいた俺を置き去りに、テトラポットの方へ逃げ去った。 最悪だ…岡山さんに変な奴って思われたかも。 心折れそうになる俺のもとへ、意外にも彼女の方から近づいて来てくれた。 「桃田くん、何かあった? ゴミ袋足りない?」 「あっ…、いや、その…うん。貰おうかな~」 ――全然足りてる。でも、そう言うしかなかった。こうなったら意地でもあいつらにゴミを集めさせてやるからな! 岡山さんは、ふんわりとした笑顔で袋を1枚渡してくれた。あぁ…これぞ女神よ。 「頑張ってるね、ありがとう」 お礼まで言ってくれる岡山さんを俺はますます好きになった。彼女はまた生徒会グループへと戻っていく。 ふわふわとした気持ちのまま、ゴミ袋を握りしめ犬飼達のもとへ帰った。
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