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「桃田! どうだった!? 告った!?」
興味津々に聞いてくる猿渡に軽く体当たりをして、貰ったゴミ袋を押し付けた。
「する訳ねーだろ! マジで焦った」
「いや〜、焦った方がいいんじゃない? 見ろよ、あれ」
犬飼が顎で指すと、そこには岡山さんと楽しげに話す男の姿があった。
――生徒会長の鬼塚先輩だった。
「うーん、あれはヤバいね」
雉岡が腕組みをしながら、うんうんと頷く。
「恋のライバルだな、桃田」
俺の肩に手をかけ、犬飼が言った。
「俺達は、もちろんお前を応援するぞ」
反対側の肩に手を置く猿渡。
俺の目は岡山さんと鬼塚先輩を追いかける。
恋の戦いが今、静かに始まろうとしていた…。
*☆終わり☆*
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