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だから、今日だって。
〝オーディション落ちた〟って、
気軽に伝えるつもりだったけど。
でも........................
「............っ、ぅ、ごめん、」
私は、
泣きそうになりながら、芭瑠くんに謝った。
だって..................っ。
私のやましい気持ちが出て来ちゃったから。
芭瑠くんがまだ、
〝子役〟って呼ばれてる中学生ぐらいのとき。
その辺りまでは、
オーディションに落ちても。
芭瑠くんは落ち込む私をいつも、
──────ギュッと抱きしめてくれた。
だから、今でも思っちゃうの............っ。
芭瑠くんと同じ
〝演技の仕事〟って夢は叶わなくても。
落ち込んだときは、
──────芭瑠くんに抱きしめて欲しいって。
ただ、私の欲張りで、わがまま。
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