手を伸ばした先、

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今では大人気の、芭瑠くんと、 幼なじみってだけでも凄いことなのに......っ。 (泣きそうなの、バレませんように......っ、) 心の中でそう思いながら。 「............っ、ぅ、やっぱ、帰るっ‼︎」 そう言って、逃げるように、 芭瑠くんの部屋を出ようとしたとき。 ──────グイッ!と、手を引かれた。 大人気になってから、 手を伸ばして来ることなんてなかったのに。 私に、触れて来ることなんてなかったのに......... どうして、いま............っ、そんなことっ。 ズルい、ズルすぎるよ芭瑠くんっ。 掴まれた手が熱くて、 まともに顔も見れないなか。 「なにそれ、なんの演技?」 そう尋ねてくる芭瑠くん。
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