手を伸ばした先、

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「ぅ、なにそれっ、芭瑠くん、ひどいっ、」 黙って聞いてる訳にも行かず反論すると。 「愛莉。僕に近づいて来てみてよ」 いきなり、そんな提案をする芭瑠くん。 「わ、分かった.........?」 疑問に思いながらも、 少しずつ、芭瑠くんに近づくと。 ちょうど、手が届きそうで、 届かなさそうな距離まで来たところで。 「これ以上、近づいたらキスするよ」 そう口にした芭瑠くん。 「なっ!ぅ、芭瑠くん、き、きすって、」 聞いたことがあっても、 私は実際に経験のない単語に。 分かりやすく反応してしまう私。 たぶん、私の顔は真っ赤だ............っ。 でも、芭瑠くんは、沢山の、 女優さんと、して来たかもしれない〝キス〟 「うん。〝演技の仕事〟ってさ、 これ以上近づいて、キスもふつーにする仕事」 そう、誰でも、 知ってるようなことを言う芭瑠くん。
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