ハッピーエンドなんてものは存在しない

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ハッピーエンドなんてものは存在しない

「いっ...せ...夏.....」 「お母さん......」 お母さんは壁によりかかりながら四肢を完全に失いながら僕に話しかける。 話すと同時に血もダバダバと出る。 犯人は重度なサイコパスだった。最初に手足を切り裂き、やがて。 待った。 多量出血で、絶命するのを待っていた。 「これぞ!!ピカソのゲルニカを超える作っ!!!!」 僕はやつの手に持っていたナイフに向かって殴る。 「これで、お前をっ!」 殺す。 一番重い一撃で殴ったと思う。僕のことを見てもいなかったのだろうか、犯人は殴った勢いのあまり、そのナイフで自身の肩を刺してしまった。 「うっ!」 肩の端っこの方を貫通した。だが、傷口が浅かったのだろうか。犯人はニヤリと笑って余裕の笑みだ。 「この作品は、俺の30歳の誕生日まで残しておいておこう」 絶望した。まだ、母と一緒に死んだほうがマシだった。だが、犯人は残すといった。それは僕にとっては何よりも苦痛だった。 「あと8年後だ。日にちは2月18日、ちょうど深夜0時に来てやる」 「まさか!」 「そういう顔を見るのも...................大っ好きだ!!!」 それよりもお母さんだ。僕自身がどうなろうと構わない。お母...さ..... 「なに.......言ってるの?」 口を重たく口を開くお母さんに泣きそうになる。 最後の言葉を聞こうと思った。そんなの思いたくもないけど...最後だと思ったから。 「ぃ....ぁ..り........だ....い...す」 「ここで、一旦...stop〜〜〜〜!!!!!!」 「ああああああ〜!!!」 絶叫した。 最後で、刺した。あいつが....あいつが....、お母さんを...... そうだ。そもそも、こいつが、この世にいなければ....いなければ。 「楽しい一夜をありがとう...とても良い気持ちで一夜を越すことができたよ」 「殺してやる....」 楽しそうに話すこいつのことに....最後.........じゃない。最後にさせない。 「俺は....お前を殺す!」 一言一言、歯を噛み締めて、そして、今は軽く、元々は母だった抜け殻...いつも僕と一緒に笑ってくれて...怒ってくれて、感謝しきれない程の思いを、一生懸命抱きながら..... 「お前を!!!その日に...すべて終わらしてやる!!!」 湧いてふきでる怒りを...すべてぶつけ...それでもなお吹き出てくる怒りを.... 「何を言っている........クソガキが...」 完全に...やつは無視した。 この世界は、ハッピーエンドなんてものは存在しない。いつか、その幸せはなくなるんだから。だったら? 自分のバッドエンドを超えるバッドエンドをあいつに.....してやる。 この物語は、あいつに...復讐する。絶対にバッドエンドになる...俺の話だ。
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