察する

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「あれって?」 「悪代官と町娘がやるやつ、帯回し」 マジ…?どういう趣味? 尚弥こそ動画配信サービスで時代劇とか 見ちゃったんじゃないの? 「ういやつじゃ」 え、小芝居、もう始まってんの? 仕方ない…昨夜先に寝ちゃったお詫びに 付き合ってやるか 「あ、あ〜れ〜お代官様お許しを〜」 私は立ち上がり、和室の方に逃げる すると尚弥が浴衣の帯を掴んで 引っ張るので、私はくるくる回る 和室に2人、パタッと倒れ込むと 「…さすがにちょっとバカバカしかったか」 「…うん、早朝からかなりバカバカしい…」 私たちは顔を見合わせると2人して 吹き出してしまった こういうの、バカップル? この間のコスプレの話といい 尚弥の趣味嗜好がイマイチわからないが 今度は笑いすぎて涙が出る しばらくそうして笑っていたが ふっと、尚弥は急にマジな顔をして 「言都…」 「ん?」 「何か辛いことがあったら、1人で抱え込まないで 俺に話せ」 「…うん」 「俺が支えになるから」 「うん」 「それとも俺じゃ頼りないか」 私は首を横に振り 「うううん、そんなことない」 ほんっと、あなたで良かったよ 尚弥 尚弥は、ニヤッと笑うと 「ところで」 「ん?」 「俺、昨夜から良い子にして我慢してるんだけど」 「へ?」 「当然、ご褒美あるよな」 と言って、尚弥は私の首元から キスを落とし始める もう、尚弥にされるがまま 私たちがチェックアウトの時間、 ギリギリに部屋を出たのは言うまでもない ◇◇◇◇
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