溺れる

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「あ〜しこたま買ったな〜、ホットデリとか 消費期限近いのはやっぱ冷凍?」 「はい、皆さん小分けにして冷凍庫で保存しているみたいですよ、お義姉(ねえ)さんのとこ、 どれくらい入りそうですか?」 弟の嫁、義妹(いもうと)千佳(チカ)が聞いてきた 若い割に気が利く子だから、きっと小分けにする量を調節してくれるつもりだろう 「そうだな〜半分は多いから3分の1…」 弟夫婦は、いわゆるデキ婚…いや、授かり婚で 宗太は私より2つ下の30だが、嫁はまだ21 子供を産むなら若いうちの方が良いとは 言うものの、まだ遊びたい年頃だろうに うちの弟なんかで良かったんかな? 弟は、流通業、スーパーの社員 決して多くはないお給料で 家族を養っていくんだな 弟夫婦が実家で同居することになり、 居候感が強くなった私は 家を出てアパートを借りることにした と言っても、実家は浅草にあり 「言都ちゃんチにも歩いて帰れる距離で 丁度良い物件が浅草橋にあるよ」 と、顔馴染みの不動産屋のおじさんから 家賃がまあまあ安い、築浅の物件を紹介してもらった とりあえず頑張れ〜 姉ちゃん、何もしてあげられないかも しれないけど、応援はしてる そんな千佳ちゃんが、妊娠安定期に入ったこともあり、気晴らしとベビー用品なんかも見にやって来たのだった 「私の実家でもここの会員になっていて、家族で時々買い物に来てたんです」 「そうなんだ、見てるだけでも楽しいよね」 「フードコートも寄ってみませんか?」 結局、フードコートでもピザやらホットドッグを 買いこんでようやく帰路に ホットドッグには、これ以上盛れないくらいの 刻みピクルスとタマネギ、そしてケチャップ、 マスタード あ、カフェラテ美味しいや
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