プロローグ

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プロローグ

「んふっ、ここどこぉ?」 「鶯谷…っスね」 「うぐいすだにィ?…なんか、んふっ… ずいぶんと渋いトコねぇ…」 「言都(こと)さんがどこでも良いって 言ったんスよ」 「…そうだっけぇ」 「そうっスよ…あれっ…意外と満室が多いなぁ…」 「そう…なの?」 「…休憩3800円から、宿泊…はあ…、一応、 泊まりにしておきますからね!」 「おっけ〜!」 「…オッケー、じゃないっスよ、ったく…」 「ふふふっ…」 「あ〜っ、そっちじゃなくて、こっち!」 「…ちゃんとわたしの手を引きやがれ、青木!」 「…あ、名前はちゃんと覚えてたんッスね」 「ほらっ!行くよ!」 日付けが月曜日に変わる深夜、JRの終電直前 端から見たら一見、美男美女で 似合いのカップルに見えるこの2人は 鶯谷にあるラブホテルの中へと消えていった ◇◇◇◇
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