傲慢(ツンデレ)王女、学園へ通う

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傲慢(ツンデレ)王女、学園へ通う

「遅れましたわっ!」と鈴の音色のような声 今は学園の入学式中だ。それをぶち壊すよう入ってきたのは誰だろうか、後ろを振り返ると、 ふわふわとした鮮やかな赤の髪にアメジストよりも美しい紫の、宝石眼と呼ばれる瞳。制服から除く陶磁器のような白い肌。 我が国の第二王女アリーナ・ルマンダだ 「遅れてしまいましたわ。まだ間に合いまして?」と首を傾げる王女はとてつもなく愛らしい だが…ーー (何故、ロードル公爵にお姫様抱っこされて…?)と皆思っただろう。 そう、アリーナはルーカスに所謂お姫様抱っこされての登場だった (何故、皆不思議そうな顔をするのかしら?やはり…ーー) (遅刻したからかしら…) (って考えてるんだろうなぁ………)とルーカスは幼妻を見つめた 知り合って1日目だが、すでに妻の思考回路を理解できるようになっている。それは熟年夫婦の域だろう アリーナが、何故的外れな考えに辿り着いたのか、それはルーカスのせいであると言える 初夜を終えた2人。アリーナは一応ルーカスに治癒してもらったとはいえ、筋肉痛のような状態だ。足が震え、生まれたての子鹿の状態になってしまいまともに歩くことはできない。 そこでルーカスがお姫様抱っこで運ぶことになったのだ。 ルーカスのせいでこうなったのだから、ルーカスが自分を運ぶのは当たり前である。なんらおかしなことはないと思っているのである 「私の席はどこかしら…?」とキョロキョロと探していると、一番前の列の端だと近くにいた教師が教えてくれた 「そう、ありがとう」とすっとお礼が言える王女の人気は高いのだ。 「だ、旦那様一番前の列の端だそうですわ」とアリーナ 「あぁ、わかったよ」と蜂蜜よりも、砂糖よりも甘い声でアリーナの耳元で囁いた 「っ……!?」とアリーナは動揺を隠せず、そばに居た男女関わらず、頬を赤く染めた 「ところでなんであんな端なんでしょう?」と首を傾げていると、 「あそこは首席の席なんだよ。君は生徒代表に選ばれたみたいだね」とルーカスは微笑んだ 「当たり前でしてよ?学園で習うことは全て終えていますもの!」とアリーナは誇らしげに行った 「え?なら、何故学園に……?」 「そ、それは青春したいからですわっ!」とアリーナは頬を赤らめながらそう言い放った 「青、春……」ルーカスは固まった。彼の青春とは恋愛一色だからである。 「ほら、みんなでお茶会したり、カツラをかぶっている教師のカツラがズレていたら笑ったり、」と手と手を合わせて、アリーナはうっとりさせながらそう言った カツラの教師は頭を押さえた
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