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「あぁぁー、しゃーねーな!こんちくしょー!」
俺はブレーキ越しに花火を踏み潰した。タバコを踏んでグリグリして消すのと同じ原理だ。
火が消えたのを確認しつつ、近くのコンビニに退避して花火を全て除去するが…レビンのマットは焦げてしまっていた。
「見えないとこやでいいやん、今度マットいいの探したるで。」
「そうだぞ、ハセ。レビンは数段レベルアップしたんだからトータルプラスや!」
神とマコが励ましてくれている。むしろ、あの数の花火が車内で暴発したことを考えれば軽症なのかもしれない。
ポジティブに考えてコンビニから道路に出た時のことだった。不意に違和感を感じた。
「ハセちゃん、相変わらずヤンチャだな!ウィンカー出さずに道路に突っ込んだらダメやろw」
疑惑が確信に変わった瞬間であった。そう、ウィンカーを倒したのにあのカチッカチッする音が鳴らないのだ。
俺は慌てて別のコンビニに入ろうとウィンカーを再び倒す。車内からカチカチ音はない…それどころかウィンカー点灯表示も出ない。
「今の騒動でウィンカーぶっ壊れとるやないかーーーーーー!!」
俺の悲痛な叫びがトータルでマイナスになったレビンに響いた。
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