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魔物が現れた
グリーナの住む森は比較的安全であった。
代々賢者が守る森として、魔物や征服者が躊躇していたからだ。
しかし最近になり、大賢者シィムラがある子供にその職を譲り渡したと近隣では噂になっていた。
森の資源や小動物を狙い、最近では魔物達が森の入り口まで多発するようになってきた。
ムジナとグリーナが深い森を抜けると、木々から光が射すはずれまでなんとか到着した。
「ヴゥゥヴゥゥ〜」
ムジナが引く荷車はクマの叫び声の方へ向かった。
「クマ、やばい。かなりヒットポイント削られてるぞ」
ムジナの荷車が急ブレーキでグリーナは野原に放り出された。
「いてて。何すんのよ」
グリーナが見上げる先に、汗だくで孤軍奮闘するクマの背中があった。
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
クマのターン
→【グリーナとムジナが仲間に加わった】
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
「あとは安心しろクマ。しかし、森の最強生物種族と言われるクマが苦戦するなんて、いったいどんな魔物なのよ」
「それが、、」とムジナは頭をかきながら指差す。
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
魔物のターン
→【クワガタはクマの鼻をはさんだ】
→【クマは2ポイントのマイナスダメージを受けた】
→【クマは涙目になった】
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
「ヴゥゥう!」
グリーナは「ん?」と人差し指を顎に当てて、口をつむぎ空を見上げた。
「クワガタ?んー。魔物、、?」
しばらく首を傾げクワガタ達とムジナとクマを見た後、グリーナはやれやれとため息をつきパーティーから背を向け森の方へ歩きだした。
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