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「では罰ゲーム決定で、青山君もいいかしら?」
ただ一人、机に伏せてしまったハル君に悠子がそう聞く。
それにハル君が「勝手にすれば」と返事をする。
ハル君、今日は機嫌が悪いのかな。
それともやっぱり、わたしに怒っているのかな。
「青山君、嫉妬してるんじゃない?」
HRが始まる直前、美紀がわたしに耳打ちした。
でも、それはないよ。
ハル君は、わたしにそんな感情は持たない。
だから優しくされても期待したらダメだって、ずっと自分に言い聞かせてきた。
でも、急にこんな風に冷たくされた時は、どうすればいいかわからなくなる。
ただ友達として、近くに居られるだけでいいのに。
ハル君はいつだって優しい。
それから時々、難しい。
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