彼女の引力が僕を導く

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 夏休みになったら、泊りがけの旅行に行こうなんて彼女と約束していた。  予約困難なホテルも抑えていたけれど、大学生の恋なんて淡く儚く散りやすく、六月の終わりに僕らは別れてしまった。  夏が始まる前に、関係に終わりを告げてしまった僕は、長い長い大学生の夏休みをひたすらダラダラ過ごした。  空調の効いた一人暮らしの部屋で、スマホのゲームをひたすらやり続けた。Wi-Fi標準装備の部屋さまさまだ。  昼に起きて、ゲームをして、アイスを食べて、眠くなったら寝て、夜に起きて、朝方までゲームをする。  食べるものがなくなったら深夜のコンビニに行って、テキトーに何かを買う。これが僕の夏休み。  夏らしさはアイスぐらい。  いや、冬でもアイスはおいしいから夏限定じゃないな。
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