4、友情と恋の行方

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「……。千夏は友達だよ」  妙な間があったあと、広夢くんはそう言った。 「そうなんだ」 「うん」  ちょっと引っかかるんだけど、友達だって言われた以上、深くは追求できないよね。  私も潤くんとか、一成先輩とか、色々と微妙な関係の人がいるし。フラグ立てたそばから壊しちゃったからなぁ。  なんとなく気まずい沈黙を破ったのは、広夢くんの方だった。 「杏ちゃんに伝えたいことがあったんだ」 「何?」 「明後日の文化祭が終わってから、屋上に来てくれない?」  →分かった。  無理かな。  考えておくね。  私が答えるよりも早く、選択肢が出てくる。  えーっと。一番上かな。 「分かった」    どうやら正解だったみたいで、広夢くんのハートのピンク色部分がぐぐっと上がる。  明後日の金曜日は、文化祭最終日。 『その日に告白して成功したら、ずーっと一緒にいられるってジンクスがあるでしょう?』    柚ちゃんから言われたことを、ふと思い出す。  目の前の広夢くんは、やっぱり少し照れたような、けれど嬉しそうな顔をしている。    もしかして……?  あんまり期待し過ぎも良くないけど、期待しちゃうよね。なんて思いつつ、その日は二人で教室に帰ったんだ。
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