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「こいつ、昔から笑いのツボが変なんだよ。ていうか、お前のそんなネタみたいなのしかないのかよ。もっと懐かしいって思えることあるだろ。」
千里のストーカーみたいなことしかしてなかったもの。
いつも寝てる場所、友達と話しながら廊下を歩いてるときにすれ違うときの楽しそうな顔、彼女といつも優しそうに肩を抱いてあげて歩いてる姿、そんな姿をファインダー腰に見つめるだけが私の三年間を思い出。
「ないなぁ……」
思い出すだけで胸が締め付けられて、私は飲み物を飲んで紛らわせた。
オードブルを平らげて、千里がケーキを出してきた。一口タルトが4種類ずつ12個入ってる箱冷蔵庫から出してくれた。取り分けるのが面倒くさいから、ということらしい。私は用意したプレゼントをバックから持ってきた。
「二人に結婚祝いのプレゼント」
細長い木箱を芽衣に渡した。
「え…!こんなのいいのに…ありがとう」
「ううん、お祝いなんだから」
千里も紙袋を持ってきて、加賀くんに渡していた。
「お祝い」
「うわぁ、サンキュー」
「高校の頃、万年彼女欲しいっていってた大輔が俺より先に結婚するんだから、盛大に祝わないとな」
「俺も、お前のほうが早めに結婚すると思ってたよ」
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