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「どうしてよ?あんな社会不適合者で、冷たそうな女のどこがいいのよ?私が泣いてもなにも声をかけてくれなかった、優しくない人間なのよ?高校の時だって、陰で氷の女王っていわれてたのよ?あんまり笑わない、態度もツンとして冷たかったじゃない。あんな子、千里に似合わないわよ」
「谷貝さんは、女の武器とか、周りに対する自分の評価をうまく使って生きていけるタイプの人間だろ?
外堀からうめていく態度、昔から変わらないよな。あのとき周りに流されたこと、今は後悔してるし、間違ってたことをしたと思ってる。好きならまっすぐ、周りに頼らずに告白するだろ?
谷貝さんのそういう狡猾なところ、俺は好きじゃない。傷つけるかもしれないけど、はっきりいう。俺は谷貝さんのこと全然好きじゃない。」
はっきりそういうと、柚の瞳に涙がじんわり浮かんできていた。俺も最低なことをしてた。他の子を傷つけても手に入れないんだから、仕方ない。
「……………ひどい……、あんな女より絶対、私のほうが上なのに……!それに、二階堂さんは身の振り方考えるっていってたもの。千里がいくら好きでも、二階堂さんは………いま千里の隣にいないんでしょ?」
「……お前もなにかいったのか?」
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