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「ハイハイ、ちょっと診てみましょう」
そう言ってマミが近づくと、
「アウアウ」と、アシカのジョージ。
「乗って下さい」と、マミはお姉さんに
小声で指示を出されました。
えっ?乗るの?と、マミは一瞬怯みましたが、
ここまで来て帰るわけにも行かず、
思い切ってジョージくんに跨りました。
こういうアクションが待っている故、
細身のデニムパンツを履いていたマミが
女医役に選ばれたのかも知れません。
どうやらジョージくんは、お医者さんごっこには
慣れ切っているのか、マミが乗っても嫌がって
振り落としたりはしません。
マミは、ジョージの背中に聴診器を当てました。
よく見ると、ジョージの身体の表面には
びっしり短い剛毛が生えています。
イルカのようにツルツルしているとばかり
思い込んでいたので、新発見です。
後で、息子のサトルに教えてやらなきゃと、
マミは母親としても、成長著しいのです。
「アウアウ」
「ヴァウヴァウ」
ジョージのほうが甲高く、
アンドリューのほうが、声は低音でハスキーです。
そういえば、元旦那のユウジも
男にしては、やや高めの声でした。
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