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観客の目は、今やアンドリューに釘付けです。
アンドリューのドヤなパフォーマンスに、
歓声が上がります。
そうそうサトルはどうしてるかなと、見上げると、
彼氏のコウイチに、くっついて盛んに、
話しかけている様子。
こうして引きの視線で見てみると、
誰が見たって、まるで親子だと思うでしょう。
マミは、アンドリューのドヤ芸による水飛沫を
浴びながら、手持ち無沙汰ゆえに、
手持ちの注射器で、ここもあそこもと、
ジョージに注射の真似事をしてみました。
すると、まさかの声がします。
「先生、もう注射はいいです」
「えっ？うそ」
「てかマミ、あの子の名前、なんて言うの？」
「てか、その声はユウジ？」
「アウアウ」
「なんでアシカになってんの？いやまじ、ユウジ？」
「ちょっと問診票、適当に書き過ぎた」
「問診票？」
「あの世に行くと、書かされるんだよ」
なんでも、高い所苦手とか、書いたそうです。
海か好きとか、魚が好きとか、泳ぐの好きとか、
趣味がサーフィンだったせいで。
「生まれ変わったらアイドルになってみたい」も、
書いたそうです。
ここだけの話、生まれ変わると、名前は概ね、尻取りになるらしいです。
ユウジからのジョージ、なるほどです。
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