【コミカライズ】悪役令嬢だと言われて婚約を破棄されたので、隣国で魔法の研究者になろうと思います。

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 金色の瞳がやわらかくカロリーナを見ている。 「もしよければ、ふたりで行きませんかっ、……」 (わ、わたくしってば一体何を)  明らかな失言に赤く染まっていた顔がみるみる青ざめていく。 「いえ、忘れてください。是非歓迎会――」 「かまいませんよ。ふたりで行きましょう」  次の休みは、と二コラが言葉を続ける。  それを、カロリーナは半分上の空で聞いていた。  あっという間に約束がされ、二コラは去って行った。  その背中をカロリーナはぼんやりと眺める。 (今分かりました。わたくしは、所長に恋をしているんですわ……)  気づいてしまうと、鼓動はどんどん速くなっていく。 ★  ついに、二コラと食事に行く日がやってきた。  仕事に手を抜く訳にはいかない。いつも以上に神経を研ぎ澄まして作業に当たる。 「なんだか今日、雰囲気が違うね?」 「そ、そうでしょうかっ」  同僚に指摘されてまごついてしまい、あやふやにごまかすカロリーナ。  そこへ別の同僚がやって来た。 「ノルマンドさんに来客だよ。第一応接室で待ってる」 「……来客、ですか?」  まったく身に覚えがないまま、カロリーナは応接室の扉をノックした。 「失礼します」 「カロリーナ! 会いたかった!」 「きゃっ!?」  上座から立ち上がったのは、フードをすっぽりと被った怪しい男だった。
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