34人が本棚に入れています
本棚に追加
「それならいいわ。じゃあ、わたし寝るから…」シャロンは目を閉じた。起きていてもジェリーはほとんど見えないし、それに彼と話をする気分じゃないもの…
10分もすると薬のせいもあって、シャロンはまた眠り始めた。
ジェリーはほっとした。彼女がさっきから唇を舐めるたびに、下半身に血流が流れ込んでいく。彼女が怪我をしていると言うのに、僕は…欲望を感じるなんて…こんな乱れた髪をして化粧っ気のない顔をしたシャロンのしぐさひとつで?
ジェリーはこっそりシャロンのバッグをつかむと部屋を出た。彼女のバッグから鍵を探し出す。忘れもしないあの部屋の鍵だった。
シャロンは今もあそこに住んでるのか…あの狭いアパートメントに…僕との思い出が詰まったあの部屋に?
そう思うと下半身がうずくのを抑えられなくなっていた。
ジェリーはタクシーを捕まえて一度自分のマンションに帰った。それから新しいタオルや日用品を自分の車に放り込んだ。そしてシャロンのアパートメントに向かった。
明け方が近かったが、まだ暗かった。大きな満月が辺りを照らして明るかった。
最初のコメントを投稿しよう!