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「この話は君がもう少し元気になってからにしよう。時間はまだたっぷりあるんだ」ジェリーは落ち着こうと深呼吸をした。
その時看護師が入って来た。
「あら、だいぶ顔色がいいわ。さあ、男性は出てちょうだい。体温を測って、血圧もね。そしたら食事が出るから、お腹空いた?」ジェリーは追い出された。
「ええ。そういえば…あれから何も食べてないのね…」シャロンは急にお腹が空いた。
ジェリーは廊下に出ると、コーヒーの販売機に行った。椅子に腰かけるとシャロンが言ったことを考えていた。
シャロンはずっと僕を疑っていたのか?いや、そんなことはないはずだ。僕たちはうまくいっていた。別れる1~2か月前までは…1か月前なにがあった?
ジェリーにはまったく見当がつかなかった。女とは何の関係も持ったことはなかった。あるとしてもバーで女に声をかけられることくらいで、それだって僕は上手くあしらっていた。客を怒らせることなく楽しい気分にさせる。それで他の女と約束があると嘘を言ってバーを後にするのがいつものやり方だった。
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