神条薫子と小鶴スサト

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友達──それは人生を有意義なものへと変えてくださるありがたい存在です。 友達はとても良いものです。一緒に遊べば楽しいですし、一緒に話せば安心します。一緒にご飯を食べれば美味しさもそこはかとなく上がる上、一日のにこにこしている時間も大幅に増えます。 馬鹿らしいかもしれませんが、実は友達ってとても大切なものなのです。 友達と一緒に学ぶ授業。 友達と一緒に食べるお弁当。 友達と一緒に歩く帰り道。 なんと甘美な響きでしょうか。わたしの隣に友達がいたらと思うだけで、この平凡で退屈な日々もスパイシーでハッピーな日々へと大変身です。 でも、この友達という存在には問題があるのです。 それは、友達になるための方法。友達になるには、きっかけが必要なのです。 きっかけ。これがまた厄介なものでして。 このわたし──神条薫子をもってしても、友達を作ることは、一度もできていないのでした。
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