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エピローグ
「ねぇねぇ、音無くん。音無くんってA組の御子柴くんと仲良いよね?」
旧校舎の件から数日たった放課後。
帰ろうと荷物をまとめていた響のところへ、クラスメイトの女の子が声をかけてきた。
「うん! 去年一緒のクラスだったから」
御子柴とはクラスが離れていても、仲良くしている。彼は響のことを弟のように思っているらしく、よく遊びに誘ってくれるのだ。
「そっかぁ。ねぇ、御子柴くんって彼女とかいるのかな? 御子柴くんと仲良くなりたいんだ」
彼女はどうやら御子柴のことが好きなようだ。響は女子生徒から話しやすいと思われているのか、こういった相談を持ち掛けられる機会が少なくない。
相談されたからには、何とかしてあげたいと思うのが響の性質であった。響は、笑顔で答える。
「じゃあ、2人で旧校舎に行くといいよ! きっと仲良くなれるよ。ボクが手伝ってあげる」
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