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訊きたいことは山ほどあるが、質問を絞らないと夜が明けてしまうので、重要なことだけに絞って訊くことにした。
「まず、なんでこんな提案をしてきたんだ?」
天使は即答する。「当然気になるよね。でも、すごく単純な話なんだ。僕の友達の死神が、なかなか人間の寿命を奪えなくて、そろそろ自分の寿命が尽きちゃいそうなんだ」
「死神にも寿命があるのか……?」
「そうなんだよ。死神が人間の寿命を奪うためにはいろんな条件があるから、条件を満たした人間は死神同士で奪い合いになるんだ。それで、僕の友達の死神はなかなか競争に勝てなくてね。そろそろ寿命がなくなりそうなんだよ」
「そうなのか……。死神の寿命ってどれくらいなんだ?」
「大体500年くらいかな?」
どれだけ無能な死神なんだ。500年も寿命があって、その間に人間の寿命を奪えないとは。
そんな死神と仲が良いということは、この天使も相当無能なんだろうな。
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