晩夏の紅茶

1/1
前へ
/1ページ
次へ
晩夏の紅茶 からんっ… グラスの中の氷が鳴った。 それを横目に彼女は本を読んでいる。 夕暮れ時。 西陽が窓を照らす。 僕はポットに入っている紅茶をグラスに注ぎ、飲む。 ほのかな甘い香りと爽やかな風味 僕はこの味が好きである。 ふと、彼女が本を置いた。 俯いたままぼんやりとグラスについた水滴を見ている。 そんな姿になぜか僕は目が離せなかった。 グラスの水滴は徐々に大きく膨らみ、やがて流れ落ちた。 それを見た彼女は立ち上がりどこかへ行った。 僕は彼女の置いて行った本を手に取り読み始める。 そこに書いていたことは… 終わり
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加