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Episode.2
お医者さんの朝は早い。
「秀司さん、何しているんですか」
朝5時。いつも通りの時間に起床して朝食と秀司さんのお弁当を作ろうとキッチンへ行くと、其処にはエプロン姿の秀司さんが菜箸を握っていた。
「えーっと……見ての通り朝ご飯を作っているんだけど」
「どうしてですか? いつも私が作っているのに」
「今日は少し早目に出なくちゃいけなくてね」
「じゃあそう言ってください。それに合わせて私、起きますから」
「でもいつも早く起きてくれるのにそれよりも早くだなんて」
「秀司さん」
「っ」
私は秀司さんに向かって少しだけ怖い顔をした。
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