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2ヶ月後
メユの外傷は完全に回復したが、未だ原因不明の身体の障害に悩まされていた。
足が動かない。
これもディアボロスの影響であった。
常人ならば立ち上がることすら困難であったが______
だがそれ以上に、執念が勝った。
毎日17時間に及ぶリハビリを繰り返し、一般人とも変わらない程に回復した。
その期間、まさに1ヶ月2週間。
そして、その1ヶ月後_________
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秋
朝2時
黄色いビニールが巻かれた村、平咲に一人の男が現れる。
ピッ、と立ち入り禁止のビニールを切り、侵入する。
黒の茶芯がかった1stタイプのレザーを着ていて、タンニンで鞣している。
レンズがオレンジの丸型サングラスをかけた男は____________
ジジー...
ピッ
「どうですか、メユ。久しぶりの故郷は」
「▅▅▅▅▅▅▅▅▅____」
「俺の故郷はここじゃない。実家があっただけだ。そして無線は良好だと言ってるです」
「▅▅▅▅▅▅_____?」
「私もまた毒されています。
だから多少の"毒語"はわかります」
「▅▅▅▅▅▅▅▅▅▅▅▅▅▅_____?」
「私が組織の管理施設にいた頃に毒と接触してしまいました。ですが不思議なのです」
「...?」
「私の部屋に小さい個体のディアボロスが入ってきたのです。私の部屋は出ることも入ることもできません」
「そして部屋に入ってきたディアボロスから逃げられず襲われました」
『...』
『(なんでそんなところに悪魔がいたのか、なんで彼女が出入りのできない部屋に閉じ込められてたのか)』
『チリ、今回は何をくれるんだ』
「(チリじゃねぇよ)バレルショットガンです。
天使の遺灰をクロムモリブデン鋼に練り込まれている特注品です」
『ていうか、天使が存在してるなんて未だに信じられないわ』
「天使はもはやこの世界には存在しません。遠い昔に突如として消滅しました」
『消滅?』
「そう、消滅。
人間と同じように滅びるものは滅びるようです」
『滅びるって、そういう類は不滅なんじゃないのか』
「それはあくまで神話上の話。
現実は全く人間と変わりないようです」
「聖遺骸、もとい天使の遺体はとても人体に似ています。ひとつ特殊なのは」
『...』
「彼らの体の一部は悪魔を殺す毒で構成されていること。それが私らとの違いです」
『だからバレルショットガンと銃弾に遺骨が練り込まれてるわけだ』
「今回は24発用意しました。
これだけでも相当な金額が動いてます。しっかり考えて使うように」
『億?』
「億です」
『...(卒倒)』
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