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ガバッ
「あぁああっ...!」
「...はぁ...はぁ...あれ...っ?」
「...お前、大丈夫か...?」
「う、うおっ...!」
「...は...?」
「...はぁ...」
「そんな悪ふざけいいから、さっさと朝飯食えよ。じゃっ」
「ちょ、待ってよぉ...!」
「...お前、泣いてんのか...?」
「なんでだ?」
「...んんっ...」
「...」
「わかった。兄ちゃんに話してみろ」
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「...」
「それで、その白い悪魔っていうのは...」
「でかいんだよ、こう、ギリギリ天井に収まるくらい...で、のっぺらぼうみたい」
「顔がないのか?」
「いや、それは多分...穴みたいのがあった。
目と口と、後はなにも...」
「...」
「怖ぇー...」
「でしょ!?そうでしょ!?」
「そいつが必死になってお前に向かって走ってきて...で、ギリギリで夢から覚めたってことか」
「うん...」
「うーん...」
「...」
「正直お前がこんな泣いてさ、見たことない表情で怯えんのは少し心配なんだよ」
「いやまじで...今日はしっかり寝て休め」
「ここで!?」
「あーそっか...じゃあ俺の部屋きていいぞ」
「...だいにいはずっと部屋いんの?」
「いるよ、どうせやることも無いし」
「それよりも飯どうすんだよ」
「...行くよ、いま」
「(...まじで元気ねぇな、大丈夫か?)」
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居間に行くと祖父の泰造(たいぞう)がいた。
もう既に朝飯は食べたみたいで、食後の一服に興じている。
カチャカチャッ
「うまっ...」
「中田さんちの鶏の卵、ごはんにかけっとうまいじゃろ」
「いや、ほんとに。
@×И&#をかけて食ったら____」
「...は?」
「...っ!」
「何かけて食ったらって?」
大輝がもう一度聞く。
「だから、@×И&#。
@×И&#知らないの?」
「いや日本語なのか、それ」
「メユ」
泰造はタバコを消し、凄んだ顔でメユを呼んだ。
「飯ぃ食い終わったら、後で外の蔵に来い」
「...蔵...?」
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