5限を乗り切る処方箋

1/3
前へ
/3ページ
次へ
【登場人物】 A:先生A B:大富くん C:学級委員長 5限の授業中の出来事である。 A「はいじゃあ、大問2の答え合わせするぞ。大富、(1)の答え」 B、熟睡中。 A「大富ー、起きろー」 C「大富くん。大富くん」 隣の席のCに揺り起こされ、B、起床。 B「ほあ~ああ」 C「当たってるよ」 B「あ、俺っすか?」 A「お前だ」 B「えー……紫式部っす」 A「今は数学の時間だ」 C「それ古文の教科書だよ」 A「適当こくならもっとマシな回答しろ」 B「じゃあ2.5で」 A「角度を求める問題で2.5なんてあるかぁ! そもそも授業中に寝るんじゃない!」 B「いや、違うんすよ」 A「何が違うってんだ?」 B「今日の弁当、絶対睡眠薬入ってたっす」 A「んなわけあるかい」 B「でなきゃこんなに眠いはずないんすもん」 A「お前が居眠りしてんのは今日に始まったこっちゃあないだろ」 B「じゃあ、いつも入ってて、今日は多めだったのかな」 A「やかましいわ。大体、誰がお前の弁当に睡眠薬なんか混入させるんだ」 B、Cを見る。 C「えーーー……」 A「いい加減にしろ」 B「やっぱおかんしかいねえか」 A「あほお。息子に睡眠薬仕込む母親がどこにいるってんだ」 B「分かんないっすよ? うちのおかん、ヤクザなんで」 C「は? なにそれ?」 B「薬剤師の略」 C「紛らわしっ!」 B「あ、ヤクザ医師じゃねえよ? ヤクザの専門医でもねえから」 C「分かってるよ!」 A「で? (1)は分かるのか分からんのかどうなんだ?」 B「組長は解けたん?」 C「学級委員長を組長言うな」 B「だって俺達一座の長じゃん」 C「悪者みたいな言い方しないでよ」 A「ごちゃごちゃ言っとらんで、分かるのか分からんのかどっちなんだ!」 B「135°っす」 A「分かっとるならさっさと答えい」 C「時間稼ぎの上手いこと……」
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加