そんなメニューはありません

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  若林 「めぐるさんに影響を与えたスイーツ職人さんとかいらっしゃいますか?」 天花 「知育菓子の会社の職人さんですかね?     すごくないですか、知育菓子って。     知育菓子って名前もすごいし」  田中は対局時の長考のあとのように、ふーっと息を吐いて、背を伸ばした。 「……最終的には、天花めぐるさんの独創性はそういったところから来ているのでしょうとか、編集部、上手い具合に話をまとめているが、困ったろうな」 「何故ですか。  訊かれたことを答えたまでですが……」 「もっと違う感じの話を聞きたかったのでは?」 「……なんかそういうの、前、安元さんに言われましたね」  そんな風に若林の方が同情を集めたのだが。  この時点ではまだ、誰もその記事を読んでいなかったので。  大変だったね~、とめぐるはみんなに言われていた。
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