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もしも翌朝、学校で、その迷子事件を笑いにしていたら、私の人生はすこしは明るいものになっていただろうか。
でも私は笑いにしなかった。ショックすぎて、できなかったのだ。
私はそれ以降、うっかりを笑いにするのはやめた。すると、宝物だったはずの、天性のうっかり癖は、恥ずかしくて隠さなければいけないものに変わった。
嫌悪しても反省しても、そんなに簡単にうっかりが治るものではない。私は自分を責め続け、自分のことを嫌いになり続けた。
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