順子と精通

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順子と精通

包皮を被った陰茎を卒業文集の順子の顔写真にこすりつける。まだその頃は自慰という言葉すら知らぬ小学六年の春休みであった。それは自身にとって特別に性的興奮を覚えるものであり暇さえあればそれをせずにはいられなかった。今思えばその卒業後の春休みにはいち日中それに耽っていたようにも思う。それがある日初めての経験をした。いつものように順子の顔写真に肉茎をこすりつけていると突然なにか今迄に体験したことのない激しい衝撃が身体中を走り目の前も真っ暗と云うか深い緑で覆われたように何も見えなくなりその衝撃は肉茎から小便とは違う白いものが飛び散るのだけは分かった。身体が小刻みに震えこのまま死んでしまうのではないかという恐怖心さえ覚えた。やがて徐々に興奮が収まると順子の顔写真は白い液体でどろどろになり包皮に包まれた肉茎からはだらだらと白い液体が零れ落ちていた。このときまだ射精であるとかそれが精液であるとすら知らなかった。ただ間違いなく覚えているのは同級生の順子の顔写真に肉茎をこすりつけていたらえも言われぬ快感に襲われたということであった。日中というのに厚いカーテンを締め切った薄暗い部屋の勉強机の前で順子の顔写真で初めての射精、精通があったということは初老となる今でもくっきりと覚えている。それからというものその快感を覚える行為の名前すら知らぬのに肉茎を弄ると実に快感を得られることを誰に教わるでもなく知り毎日卒業アルバムなどで順子の写真を見ながら肉茎を摩り射精を何度も繰り返した。田舎であったこともありそういったことには全く奥手でありそれが自慰行為だということは中学に入学してから同級生から知らされた。都合順子とは小学生から中学卒業までずっと同じ学級であったがそれは決して恋愛感情もなくただ自慰行為をする際の性的対象でしかなかった。その後大人になっても友達のような付き合いはあったが相変わらず自慰行為の対象でしかなかった。これだけは分からないのだがある日パンティーストッキングに性的興奮を覚えるようになると妄想の中で順子のストッキングを履いた足を舐め肉茎をこすりつけることを想像し日に何度も自慰行為が行われた。この頃には順子の他に音楽教師の女先生の肌色のストッキングにつま先の見えるサンダルのその足に特に興奮しそれを犯すような妄想で何度も何度も自慰行為に及んでいた。同級生らはみな女性の豊満な胸に注目しそれに興奮を覚えることを話していたが自分はその輪の中では順子と足とストッキングに性的興奮を覚えることは隠していた。みなが女性の胸や性器そのものに興奮を覚えるというのに特定の順子という幼なじみや足とストッキングに興味があることはなにか後ろめたいようであり恥ずかしいことだと直感し誰にも話すことはなかった。
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