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本棚に追加「あいやー川さあったなどころにあったべか」
「こないだの台風で流れが変わったんでねえが?」
夫婦が縁側から外を見て声を出した。ケマリは座敷を出ると二人の隣から外をながめた。確かに、川の位置が変わっているようにみえた。家の方に近づいているのだ。しかし、それはにんげんのしたことにしては妙なところがあった。川の水は澄んでいたし、土もどこも掘りかえしたあとはない。草さえも青々として川辺を覆っていた。
昨日の土を掘りかえす音はにんげんには聞こえていただろうか。
「まあ、この家はわらしさまが護ってくださっでるがら、大事なごどにはならねえべ」
「んだな」
それぞれに散っていく夫婦を見おくってからまたケマリは川を眺めた。

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