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「…本当、未練がましいったら」
ジリジリと照りつける陽射しは昨年よりも強く眩しく肌を焦がす。生まれ変わったひまわりたちは今年も綺麗な時期を終え、うつむきながらその光を浴びている。
自分と同じ背丈のひまわりたちと並び、私は一人、太陽に顔を向ける。閉じた瞼の向こうにキラキラと輝く光の波。浮かぶ裕貴の笑顔。
すぐに忘れると思っていた。昂った感情は夏の暑さのせいだったんだと…。
会えたら奇跡。期待はしない。
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